ヒプノセラピーやカウンセリングのセッションをしているとマルトリートメント体験が出てくることが多くあります。
マルトリートメントとは一言で言うと不適切な子育てとも言われ、特に虐待とまでは言い切れない大人から子供に対する養育的関わりを含みます。
最近では略してマルトリと呼ばれることもあります。
略すとなんとなくイメージが柔らかくなるので略さない方がいいような気もしますが。
虐待同様マルトリにも種類があります。
・心理的マルトリートメント…兄弟姉妹などとの比較「お姉ちゃんはできるのに」
否定的な言葉「ダメな子だね」
心的支配「あなたの為だからピアノは続けなさい」
父母の喧嘩を子供の面前で行う(モデリング)
・身体的マルトリートメント…叱るときに体罰や物置に閉じ込める等
・性的マルトリートメント…親が風呂上りに裸や下着姿で過ごす
年頃なのに親子で風呂に入る
・ネグレクト的マルトリートメント…いわゆるほったらかし(親がギャンブルなどにはまる等)、いつも一人で留守番、食事はお金を渡すのみ
最近の研究ではこのような体験が長期反復的に行われると成長期の子供の脳の発達に影響を与えることがわかってきています。
例えば親の暴言や両親の喧嘩による怒鳴り声を聞いた子供は聴覚野に変形が見られるなどがわかってきました。
また多動や感情制御が出来ないなどの症状や愛着障がいの原因に関係があるとも言われています。
こういったマルトリートメント体験が多いと大人になってから心身の不調や依存症など問題行動が出てきやすくなることはセッションしていて感じるところです。
トラウマを扱うタイプのヒプノセラピーでは先ず虐待やマルトリートメントを含む傷つき体験に気づくこと。
そしてそれを癒していくこと。
簡単ではありませんが、この発達トラウマは段階的にアプローチすることにより子供ほどの可塑性は高くないにしても、大人になってからでも心の傷は改善する傾向は見られます。
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